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会員エッセイ30件中 1-10 を表示

【第31回】詩の神     梶原さい子 (2024-04-01)

 落合直文に「詩神像」という随筆がある。 知り合いの若い画師が、詩の神の像を描いたと言って持ってきたが、見てもピンとこない。また描いてきたが、それもしっくりこない。三度目のものも、何かが違う。すると、...

【第30回】 心の動きと〈芸〉     生沼義朗 (2024-03-01)

 いわゆるコロナ禍にまつわる諸事情により、都内の事務所を引き払って自宅で家業の仕事をするようになったが、何年かそうした生活をするなかで、おのずと一日の基本的なスケジュールが出来上がった。朝は七時に起き...

【第29回】 落とされて落とされて落とされて     小田鮎子 (2024-02-01)

  狭き門に入れなかった司書われは非正規職を選ぶほかなく     古島信子 『微文積文』 第4号 「百倍はザラ、そもそも枠がない」という詞書きがつく。2024年1月発行『微文積文』巻頭を飾る古島信子の「虹の...

【第28回】 競走馬、母音、光、喝采     染野太朗 (2024-01-02)

 服部真里子はどこに行ってしまったんだろう。出版されている歌集は現時点で『行け広野へと』と『遠くの敵や硝子を』の2冊。第2歌集『遠くの〜』の刊行は2018年10月。そのあと、2019年の半ばあたりから、服部は短歌...

【第27回】 涙活     河野小百合 (2023-12-01)

 近ごろ新聞や雑誌を読むと朝活、推し活、妊活など以前にも増して○○活が多く見受けられるようになった。面白い現象だなと思いつつあまり私には当てはまるところが無いと思っていたのだが、無意識にしていたのが涙...

【第25回】 ガラスペンの秋      松本典子 (2023-10-01)

 生まれつき暑さは苦手で、この夏は記録的な猛暑にしばしば体調を崩した。終わりの見えない熱波の日々に、つい秋の訪れを感じさせるものを探してしまう。北国から届いた手紙の「爽涼の候」という挨拶文、バス停の脇...

【第24回】 令和の短歌ブームといわれるもの―亜種現代短歌   石川幸雄 (2023-08-31)

 正岡子規が「歌よみに与ふる書」を連載したのは31歳(明治31年)、与謝野鉄幹が「明星」を創刊したのは27歳(明治41年)、若山牧水が「創作社」(雑誌「創作」)を立ち上げたのは26歳(明治44年)のときであった。...

【第23回】 瞼を閉じて   小見山泉 (2023-08-01)

 いまから10年前(平成25年)、岡山に住む歌人・溝渕嘉雄さんの第2歌集をつくるお手伝いをさせてもらった。 歌集は『海に沿ふ道―隔絶の島に病みて』という。溝渕嘉雄さんは昭和3年に生まれ、昭和18年、15歳からの...

【第22回】 火を吹く、銅を吹く   真中朋久 (2023-07-01)

 正岡子規に〈歌玉は色々あれど秀真のは白く左千夫は黒くしありけり〉という作品があって、香取秀真と伊藤佐千夫を対比してる。白黒は、むろん善悪ということではないだろうが、金属工芸、とくに鋳金の分野で大きな...

【第21回】 ふしぎなこと   都築直子 (2023-06-01)

 世の中にふしぎなことは数あるが、何といってもふしぎなのは自分が知らない間に日本語を話せるようになったことだ。「おなかすいた」 気がつくとそういっていた。この世にころがり出て、どのくらいたった頃だろう...

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